肺炎球菌ワクチンが変わります

肺炎は高齢者の死因の多くを占めており、そのうち最も多い原因菌が肺炎球菌ですが、ワクチンで予防することができます。

現在我が国で使用できる肺炎球菌ワクチンは4種類になりました。

  • ニューモバックスNP(PPSV23)(高齢者の定期接種2500円、任意接種9000円)
  • バクニュバンス(PCV15)(小児の定期接種 無料、成人は任意接種12000円)
  • プレベナー20(PCV20)(小児の定期接種 無料、成人は任意接種12000円)
  • 成人用の新ワクチン、キャップバックス(PCV21)が日本でも10月29日に発売決定しました。当院では同日17時より接種開始します。

(任意接種14000円で予約受付中)

成人向けのワクチン(PPSV23)は有効期間が約5年間なので、5年目に再接種(任意接種9000円)する必要があると教えられている方も多いと思います。新ワクチンは生涯免疫なので5年後の再接種は必要ありません。学会ガイドラインも今年9月に改訂され、5年目のニューモバックスNP再接種は非推奨となりました。

現行の予防接種法では、対象者はニューモバックスNPを2500円で接種することができますが、もうすぐなくなる昭和時代のワクチンを接種して5年後に新ワクチンを自費で打つぐらいなら、いま自費で新ワクチンを打った方が良いですよね。

国は定期接種に使用するワクチンをニューモバックスNPからプレベナー20(PCV20)またはキャップバックス(PCV21)単剤に変更する方向で法改正する方針です。旧ワクチン、ニューモバックスNP(PPSV23)は今後使用量が激減するので販売停止になる可能性が高いです。

新ワクチンは単剤でも血清型カバー率80%ですが、現在最もカバー率の高い組み合わせはPCV15+PCV21 またはPCV20+PCV21(血清型カバー率 約90%)です。新ワクチンは、前回の肺炎球菌ワクチン接種から1年経過していれば接種可能です。

高齢者は入院→寝たきり・認知症発生→肺炎再発・合併症発症→死亡となる場合があるので感染予防が重要です。ご両親やご親戚の高齢者にぜひおすすめください。若い方でも新ワクチンは生涯免疫なので年齢に関わらず一度は打っておくと安心ですね。

接種料 税込み¥9000~¥14000 (満65歳の方のみ、2500円 ※春日部市)

当院ではWebサイトから来院の予約ができます