高齢者のワクチンは何を打った方がよいの?

こんにちは、木田内科医院です。

皆さんの疑問にお答えします。

若い人は免疫力が高いので呼吸器感染症の治癒率が高く肺炎も外来で薬を出せば治ってしまいますが、高齢者は基礎疾患がなくても免疫力の老化があるので、

肺炎の悪化→呼吸不全のため入院→衰弱、寝たきり、認知症発症→肺炎の再発→他疾患の併発、呼吸不全→死亡

という経過をたどります。

そのため、肺炎になってから医療機関を受診しても遅いのです。コロナパンデミックを経てmRNAワクチンが実用化され、今後はたくさんの高性能ワクチンが市場に出てきます。高齢者の病気は治療する時代から予防する時代に移ってきました。

関連学会のオピニオンリーダーの先生方は現在できるものは全てやった方が良いと言われておりますし、私もそう思います。

予防薬は保険適応外のため、行政の支援のないワクチンは高額ですが、入院するより楽で出費も少ないです。

日本人は同調圧力が強いため、周囲の目を気にする方が多く、世界の情勢より身近な人の動向を気にする傾向があり、役所からの案内や主治医の先生の勧めに従う方が多いと思います。ニュースで話題になったから、周囲の人がやっているからというのが受診の動機となっているパターンも多いですね。

以下は私の考えです。

ウイルスのワクチンの重要度は年間の関連死亡者数に目を向けるのが合理的です。

コロナウイルス32000人、RSウイルス8400人、インフルエンザウイルス2200人の順ですが、寝たきりや認知症になった方まで含めるとその数倍になりますね。

肺炎球菌ワクチンは年間コストを計算するのが合理的です。

任意接種の結合型ワクチンは生涯免疫なので、死亡まで10年としても年間コストは10分の1ですから、毎年1回接種するインフルエンザワクチンより安価でもっともコストパフォーマンスの良いワクチンということになります。

その他のワクチン

ワクチンページご覧ください。

よろしくお願い致します。

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